分子夾雑の生命化学

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新学術「分子夾雑化学」レクチャーツアー ( A03 計画班 : 馬場先生 )

レクチャーツアー報告書

 

名古屋大学大学院工学研究科 馬場嘉信

 

総括班・計画研究A03班の馬場嘉信は、2018年11月14日に、台湾・高雄医科大学薬学部において、分子夾雑の生命化学の研究成果の紹介と国際共同研究促進および若手研究者や学生の派遣・交換のための今後の国際交流を進めるために、特別講演を行った。

高雄医科大学薬学部は、現役教授が、台湾FDA(米国FDA、日本PMDAに相当する医薬品・医療機器の認可機関)の理事長、台湾薬学会会長、台湾毒性学会会長などを務めており、台湾の薬学・創薬の中心的大学である。馬場は、高雄医科大学薬学部のHonorary Guest Professorを拝命しており、大学院生・学部生および若手教授・准教授への研究指導および教育を行っている。

今回の講演では、分子夾雑の生命化学の基礎から、分子夾雑の生命化学を研究するためのナノテクノロジーを活用したデバイス開発およびその医療・創薬応用について、詳細にわたり最新研究成果を解説した。

高雄医科大学は、台湾でも有数の附属病院を有しており、その規模は、日本の国立大学病院のベッド数を凌ぐ規模である。高雄医科大学薬学部は、積極的に高雄医科大学医学部および附属病院と共同で、臨床研究や治験を実施している。

しかし、大学内には、医学部と薬学部のみであり、理工学系の学部がないために、分子夾雑やナノテクノロジーに代表される基礎生命化学などの活用が進んでいないという課題があった。

馬場は、20年以上前から、高雄医科大学の若手教授との共同研究と研究者受入を行っており、最初の受入研究者は、学部長に就任するなど、長期間にわたって、国際交流を続けてきた。今回の講演後には、今後、さらに共同研究および若手教授・学生の交流などを進めるために、若手教授・大学院生等の交流計画を継続して検討していくことを決定した。