分子夾雑の生命化学

分子夾雑の生命化学

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第21回日本蛋白質科学会年会が開催されました。

第21回日本蛋白質科学会年会 報告書

九州大学薬学研究院  王子田彰夫

令和 年 6月16日、第21回日本蛋白質科学会年会(オンライン開催)において、当領域が共催するワークショップである「分子夾雑の蛋白質科学における新展開」が浜地領域代表と王子田をオーガナイザーして開催されました。

本ワークショップは、分子夾雑環境で機能するタンパク質の構造、機能解析、あるいは機能制御に有用な新しい分子ツールや解析技術の最前線を紹介し、分子夾雑環境にあるタンパク質を対象とした科学の新しい展開について議論を行うために企画されたものです。

2時間半のセッションでは、はじめに領域代表の浜地先生から領域研究の概要について説明が行われ、その後にA01班の小松先生、王子田、A02班の奥村先生、A03班の大塚先生、新井先生より最新の研究成果について紹介が行われました。

 本ワークショップは完全オンラインで夕方6時からの開催でしたが、開始当初から常時100名を超える聴衆がセッションに参加し、大変盛況な会となりました。また、質疑応答の時間にも活発な議論が行われました。本ワークショップで蛋白質研究を専門とする研究者へ分子夾雑の要素を取り入れた新しい蛋白質科学の展開を紹介できたことは、本領域の活動を認知していただける大変よい機会であったと言えます。

ワークショップ「分子夾雑の蛋白質科学における新展開」 プログラム

 [18:00] はじめに

〇浜地 格 (京都大学)

WS1-01 [18:05] 抗体クリック反応による細胞表面選択的凝集による機能制御 

〇小松 徹1、姜 悦 、石井 遥暁1、山口 藍子2、土釜 恭直2、浦野 泰照1,3,4
1
東大・薬、2 Health Science Center at Houston, Univ. of Texas3東大・医、4AMED-CREST

WS1-02 [18:29] コバレントドラッグのための創薬蛋白質有機化学

〇王子田 彰夫(九大院・薬)

WS1-03 [18:53] 単色蛍光タンパク質型FLIM センサーを用いたATPの時空間定量イメージング

〇新井 敏1、サルケア サティア1、北口 哲也
1
金沢大・WPI ナノ研、2東京工業大学・科学技術創成研究院

WS1-04 [19:17] 走査型プローブエレクトロスプレーイオン化法による生体組織内多次元化学分布情報計測

〇大塚 洋一(阪大・理・化)

WS1-05 [19:41] 小胞体内酸化的フォールディングの触媒システムの理解

〇奥村 正樹(東北大・学際研、JST創発)

WS1-06 [20:05] 分子夾雑環境が変調するタンパク質の構造と機能

〇西田 紀貴千葉大・院薬)